着物の肌着には何を着れば良い?着物に適した肌着や代用品を紹介

着物を楽しむ際には、肌着として肌襦袢や長襦袢を着用するのが一般的です。

専用の肌着を着用することで、着物を汗や皮脂から守りながらきれいに着こなせます。

しかし具体的にどのような肌着を選べば良いのか分からないという方もいるでしょう。

そこで本記事では、着物の下に着る肌着の基礎知識や選び方を解説します。

着物をきれいに着こなすには専用の肌着が必須

着物をきれいに着こなすためには、専用の肌着が欠かせません。

着物用の肌着には以下のような役割があります。

  • 着物を皮脂や汗から守る
  • 着物の着崩れを防ぐ
  • 冬場に冷えた体を保温する

着物専用の肌着には、普段着用している洋装の肌着と同じように、汗を吸水する役割があります。

吸水性の良い素材を選べば、着物にシミができる心配がありません。

また体の凹凸によってシワができるのを防ぐのも肌着の役割です。

冬場は裏地が二重になった肌着を着用することで、冷えた体を保温する効果も期待できます。

着物の下に着る肌着は肌襦袢と長襦袢の2種類

着物の下に着る肌着は肌襦袢と長襦袢の2種類

着物の下に着る肌着には、肌襦袢と長襦袢の2種類があります。

それぞれ役割が異なるので、押さえておきましょう。

肌襦袢

肌襦袢は下着の上に着用する上半身用の肌着です。

着物と肌が直接触れるのを防ぎ、皮脂や汗から着物を守ります。

長袖の半纏は、腕のほとんどが覆われるため暖かいことが特徴です。

保温性に優れているため、防寒性を重視する方におすすめです。

一般的に、肌襦袢は裾除けと呼ばれる下半身用の肌着と組み合わせて着用します。

上下でサイズを調整できるため、着物に慣れている方におすすめです。

一方、スリップタイプの肌襦袢はワンピースのようにつながっており、一枚だけで着用できます。

スリップタイプは簡単に着用できるので、ご自分で着付ける方や初心者の方におすすめです。

長襦袢

長襦袢は肌襦袢の上に着る肌着で、着物と直接触れています。

着物の滑りを良くする役割があるため、ツルツルとした素材を使用していることが特徴です。

長襦袢は着物の衿や袖口から見えるため、着物との組み合わせも考慮して選ぶ必要があります。

おしゃれを楽しみたい方は、長襦袢の色合いにこだわると良いでしょう。

一般的に、肌襦袢は裾除けと呼ばれる下半身用の肌着と組み合わせて着用します。

上下でサイズを調整できるため、着物に慣れている方におすすめです。

また裏地が付いたものや袖だけ二重になったものを着用すれば、寒い時期でも快適に着物を楽しめます。

着物は体の凹凸が少ない方が似合う

一般的に、着物は体の凹凸が少ない体型の方が似合うといわれています。

体の凹凸を補正する必要があるのは、着物が直線裁ちで作られており、着用したときに筒状になるからです。

洋服は体の凹凸に合わせて作られていますが、着物の場合は体の凹凸が着崩れやシワの原因となるため注意が必要です。

着物をきれいに着こなしたいなら、胸のボリュームを抑え、くびれ部分にはタオルを巻くなどして体の凹凸を補正した上で、肌着を着用しましょう。

着物の下に着る肌着を選ぶ際の3つのポイント

着物を着こなしておしゃれを楽しむには、肌着選びが重要です。

ここでは肌着を選ぶ際のポイントを3つ紹介するので押さえておきましょう。

  • 下着は体の凹凸が強調されないものを選ぶ
  • 長襦袢は着物の裄より1cm短いものを選ぶ
  • 肌着の素材は吸汗性や通気性に優れたものを選ぶ

下着は体の凹凸が強調されないものを選ぶ

肌着の下に着用する下着は、体の凹凸が強調されないものを選びましょう。

普段身に付けているブラジャーの多くは、ボディラインを強調するように補正されます。

しかし先述の通り、着物をきれいに着こなすには体の凹凸が目立たないようにする必要があります。

着物を着る際は、バストの膨らみが強調されないブラジャーを選びましょう。

着物に適した下着を購入するなら、和装ブラを選ぶのがおすすめです。

長襦袢は着物の裄より1cm短いものを選ぶ

長襦袢を購入する際は、着物の裄より1cm短いものを選ぶのがポイントです。

長襦袢は衿や袖口から見えるものですが、袖口から出過ぎていると不格好です。

そのため、着物の裄より短いものを選び、袖口から出過ぎないようにしましょう。

また長襦袢が着物の裾より長いと、歩きにくさを感じます。

着用した際に裾がくるぶし辺りになる長襦袢を選ぶようにしてください。

肌着の素材は吸汗性や通気性に優れたものを選ぶ

着物の肌着には、吸汗性や通気性に優れた素材を選ぶのがおすすめです。

肌着の素材にはさまざまな種類があります。

  • 綿
  • 化学繊維

綿や麻は吸汗性・通気性ともに優れた素材です。

肌着が肌にまとわり付きにくく、夏場でもサラッと快適に着用できます。

また肌触りの良さや高級感にこだわりたい方には、絹の肌着がおすすめです。

ただし、絹は洗濯で縮む可能性があるため、クリーニングが必要になります。

季節や好みに合わせて、着心地の良い肌着を選びましょう。

肌着がないときはキャミソールやペチコートで代用できる

着物を着用する際は、専用の肌着を用意するのがおすすめです。

しかし専用のものを用意できない場合は、手持ちの肌着でも代用できます。

例えば肌襦袢はキャミソールやタンクトップでも代用可能です。

胸元と背中が広めに空いていれば、着物から見えずに済みます。

また下半身にペチコートを着用すれば、ショーツのラインが出る心配もありません。

ただし肌着の色が透ける可能性があるため、白やベージュなど目立たない色の肌着で代用しましょう。

肌着を着用してきれいに着物を着こなそう

和装では専用の肌着を着用するのが一般的です。

肌襦袢や長襦袢は着物を皮脂や汗から守るだけでなく、着崩れやシワを防ぐ効果も期待できます。

着物の肌着は体の凹凸が強調されず、ご自分の体に合ったサイズを選ぶことが大切です。

着物に慣れていない方には、スリップタイプの肌襦袢を選ぶのがおすすめです。

ご自分の着物に合った肌着を選んで、着物をきれいに着こなしましょう。

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